活動レポート野島青少年研修センター

  • 掲載日:2017年10月6日
  • 掲載者:nojima

『のんびりとしているひまはないのです』 ~共催事業「kids&junior防災キャンプ」の報告~

『防災の日』に始まり、各地で防災に関する取り組みが見られた9月の中旬、研修センターでも小中学生や保護者を対象とした防災キャンプを行いました。

「子どもたちが防災について考えたり、行動を起こすきっかけにしてもらいたい!」 との想いから企画されたこのキャンプ。

金沢区災害ボランティアネットワークのみなさんとの共催で実施しました。

プログラムのメインとなるのは、避難所での生活体験。

物資や居住スペースが限られた中での生活を、スタッフを含めた総勢約50人で体験しました。

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開始早々、参加者に配られた2ℓペットボトルの水。

キャンプ中の2日間は、飲むのも、調理するのも、顔を洗うのも・・・、トイレの時以外で使える水はこの2ℓだけとのこと。

普段は大容量に思える2ℓサイズに心許なさを感じたのは、私だけではなかったと思います。

物の足りない状況を視覚的に理解することで、参加者たちは被災下の気分へと一気に引き込まれたようでした。

 

この日の夕食は、被災時らしくレトルトカレー。

米のとぎ汁も、物資の限られた状況下ではムダにできません。ルーを温めるお湯として再利用されました。

カレーを盛りつけるお皿だってダンボールを再利用(!)

 

マルだったりシカクだったり、大きかったり小さかったり、作り手の温もりを感じられる器が仕上がりました。

 

食後は、しばしお勉強の時間。

紙芝居仕立てで、地震や津波から身を守る術が語られていきます。

子どもたちも、この時ばかりは笑顔を忘れ、真剣な表情で言葉に耳を傾けていました。

 

 

翌朝行う‘ビニール袋を使った炊飯’用にお米をセットしたら、みんな寝る準備。

この日は別でしたが、本来なら電気も通らない状況下では、夜の訪れも早いのです。

 

個々のスペースを区切り、布団代わりのダンボールを敷いて避難所の夜を再現しました。

初めての体験にワクワクした様子で床に就いた子どもたちでしたが、寝心地の悪さや色々な音が気になって寝付けない子が1人、また1人・・・

避難所生活のたいへんさも体験できた夜になりました。

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2日目の朝、昨晩用意したビニール袋でご飯を炊いて、おにぎりの準備。

少し固めのご飯でしたがそれも体験のうち。 美味しくいただきました。

 

お腹を満たした後は、みんなで「防災かるた」を作りました。

昨日体験したことや聞いたお話しを思い返しながら、災害に備えて意識しておくべきことなどを、子どもたちそれぞれのイラストと言葉で表現してもらいました。

みんなが書きあがったところで、最後のプログラム「かるた取りゲーム」のはじまり、はじまり!

大人と子どもとで分かれて行なったところ・・・

それぞれの札にどんなことが描かれているか眺めながらの大人たちに対して、子どもたちはこの表情(下記写真参照)!

 

札を取ることへの気迫が違います(笑)

お蔭で大盛況のうちにキャンプを終えることができました。

 ●■  ●

子どもたちが色々な体験に胸を弾ませたこのキャンプ。

でも、「楽しかった!」というだけでなく、2日間を通じて防災への意識を強くした様子を、「防災かるた」からうかがうことができました。

最後に、私のお気に入りの句を紹介します。

“つなみはいつくるかわからない”

日頃の意識がその後を変えるのではないでしょうか。

<了>

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