気力、体力、時の運 ~よこはま横断ハイク 報告④~
長々と書き連ねてきた「横断ハイク」の報告も、3日目の様子を伝える今回で最終回。
3日目は、長距離歩行こそありませんでしたが、食事や居住スペースなど、被災時の生活に関わる体験をしました。
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この日の朝は、少しゆっくりめの起床。
みなさん疲れが残っているにも関わらず、時間通りに食堂へ集合し、早速朝食づくりにとりかかりました。
被災時を想定して、おかずは缶詰と浅漬け。 主食のごはんは、ビニール袋を使って炊きました。
「被災時に貴重な水は節約」ということで、研がずに炊いたため、炊飯器のようにふっくらとはなりませんでしたが、上々の炊きあがり。
塩気の効いた缶詰めに箸が進み、みなさんペロッと完食していました。
お腹も落ち着いたところで、屋外へと移動し、昨晩のロープワークのおさらいです。
夜通し練習した方もいたのでしょうか?・・・(笑) 与えられていた課題を難なくこなし、新たなロープワークに挑戦しました。
この日教わったのは、「筋交い縛り」や「自在結び」など、木を組んだり、ロープを張るための方法です。
より複雑になった結び方に目が追いつかず、静かにロープと格闘すること数十分。
「できた!」という声とともに、ほころんだ顔が参加者に次々と広がっていきました。
ロープワークを一通り身につけた参加者たちが次に挑んだのは、タープの設営。
拾い集めた枯れ枝を切り出してペグ(テントなどを張る杭)を作り、木と木の間にロープを渡して、ブルーシートを掛ける。
最後にブルーシートの四隅をペグで留めて、完成です!
キャンプの締めくくりを飾るに相応しいそのしっかりとした出来栄えに、参加者たちからは歓声が上がりました。
せっかく作ったタープで一息つきたいところでしたが、身体が冷えてきたこともあり、センターに戻ってティータイム。
動き回ってばかりだったキャンプをふり返り、ゆっくりとした一時を過ごしました。
そして最後は、3日間頑張った証として「認定証」をプレゼント。
受け取る参加者の顔には、解放感と達成感が入り混じっているように見えました。
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苦しい内容のキャンプだったにも関わらず参加者たちからは、「子どもの成長を感じられた」、「親子の絆が深まった」といった前向きな声をいただきました。
私たちスタッフにとっても、2泊3日で、しかも長距離を歩くという体験は初めてでしたが、無事に、そして次への手ごたえを感じたまま終えることができました。
それも、参加したみなさんの温かい気持ちに支えられていたからだと強く感じています。
<終>