「秘密」だけど「公開」します ~1泊2日の秘密基地づくり 報告①~
野島と言えば、海! ・・・だけではありません。
公園には木々や草花が広がり、小さいながら山もあります。
そんな野島の魅力を紹介したくて、暑さも和らいできた10月初めに、公園をメインフィールドにしたキャンプを実施しました。
テーマは、「秘密基地づくり」。
「秘密基地」という言葉に胸が躍るのは、いつの時代の子どもたちにとっても変わらないようで、申込みは定員の2倍超(!)
子どもたちの大きな期待を感じるからこそ、やはり、天気は気になるところ。
スタッフ一同、目まぐるしく変わる気象情報にやきもきしながら当日を迎えました。
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この「秘密基地づくり」、研修センターでは初めての試みでした。
私たちスタッフだけでは、どのように進め、どんなことに注意したらよいか、なかなか勝手がつかめない…
そこで、野遊びの名人たちが居並ぶ、『特定非営利活動法人YPCネットワーク(横浜にプレイパークを創ろうネットワーク
)』さんにご協力を依頼したところ、来てくださったのが、山尾敬さん。
各所のプレイパークで子どもたちと秘密基地を作った経験も豊富な、頼もしいプレイリーダーです。
この山尾さんによるお話しから、「秘密基地づくり」は始まりました。
秘密基地の画像を見せて、関心を惹きつけたところで安全に活動するための注意点を話すあたり、さすが名人!
この間子どもたちは、食い入るように話を聞いていました。
それぞれ大切なことを頭に入れた後は、実際にフィールドに出て、グループ毎に基地の設置場所を決めました。
外は予報通りの雨模様。
それでも子どもたちは気持ちを切らすことなく、木や地面の形状を調べながら、林の中に基地のイメージを膨らませていました。
ある程度イメージができたところで、今度はそれを紙面に落としていく作業、設計図づくりです。
始まる前は、どのグループも似たような形に納まるかなぁ・・・などと危惧していましたが、終わってみれば、千差万別!
外観を重視するグループ、居住性を重視するグループ、「細かいことは気にしないでとりあえず作ろうぜ」的なグループ(笑)・・・など、早くもグループの色が現れていました。
お昼を済ませたら、午後からはいよいよ「秘密基地づくり」です。
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止みそうにない雨だったので、この日は、室内でダンボールを材料に作ることにしました。
構造をしっかり固めてから組み上げるグループもあれば、全体を形作りながら構造を補強していくグループもあるなど、作り方にもグループそれぞれの持ち味が出ていました。
違いばかりではありません。
基地の中を覗いてみると、どのグループにも共通して同じような四角い箱が・・・。
気になって子どもたちに尋ねると、これらは全部、「テレビ」とのこと。
子どもたちにとってテレビが、みんなで団らんする場の象徴なのかもしれませんね。
内装へのこだわりは、テレビの設置以外にも見られます。
こちらは、靴置き場。
よーく見ると、きちんと揃えて置くように、指定の位置も描かれています。
こちらは、トイレ。
洋式の便座に、トイレットペーパーホルダーまで拵えてあります。
こうした細部に、子どもたちの普段の生活を垣間見たような気がして、微笑ましく感じました。
そうこうするうちに、3時間があっという間に過ぎ、作業終了の合図。
仕上げにブルーシートの屋根を取り付けたところ・・・
基地全体がすっぽりと覆われて、各グループの特色が隠されてしまいました(苦笑)。
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夕食で一息ついた子どもたちは、翌日の秘密基地に掲げる旗づくりを行いました。
布地に、色鮮やかなインクをつけた葉っぱやハンコを押し、キラキラしたスパンコールや毛糸を飾り付け、持ち手の棒を着けたら完成!
子どもたちは、汚れるのもいとわず、手をインクだらけにしながら、布地を旗へと染め上げていきます。
作るうちにアイデアがどんどん追加され、みんなが夢中になって作り続けた1時間。
片づけを終えたテーブルには、色とりどりの旗が並びました。
この旗づくりで、1日目の活動は終了。
翌日には雨があがることを願いながら、子どもたちは眠りにつきました。 <続>