【研修センター】津波からの避難訓練を実施しました。
東日本大震災から8年。 昨夏には西日本豪雨災害もありました。
こうした災害への防災活動に役立てられるようにと、国土地理院は、「自然災害伝承碑」の地図記号を新しく作ったそうです。
地図記号と言うと、かつて学校で習った発電所や田んぼの記号を先ず思い浮かべますが、今は「風車(風力発電用)」や「老人ホーム」の記号もあるようです。
地図記号も時流に合わせてアップデートしていたのですね(!)
海辺に立地する研修センターでは、地震や津波、火災に備えた避難誘導訓練を毎年行い、その都度行動フローをアップデートしています。
先日の訓練は、海辺での活動時に発災したという想定のもとに行いました。
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訓練内容は、野島海岸で50人の小学生がいかだ作り体験を実施している最中に、東京湾内を震源地とするM7の地震及び津波が発生したため、スタッフが子どもたちを野島神社まで避難誘導するというもの。
この想定の場合、最大で2.8mの津波が16分後に到達すると予想されています。
海上に出ているいかだに乗った子どもたちを引き揚げ、海に落ちた子どもがいないか人数を確認し、避難指示を伝え、避難場所まで走る!
文字だけ見るとなんてことないようにも思えますが、緊迫した状況下でどれだけ落ち着いて、迅速に、行動できるでしょうか?
数人の大人だけで走るのと、50人の子どもたちを誘導しながら走るのでは速度が違うだろうとの想定から、訓練時は小走りで移動。
野島海岸から移動すること5分。 避難場所の野島神社に到着しました。
到着後に人数を確認して、避難誘導は完了しました。
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今回の訓練では、海岸から一番近い高台ということで、避難場所を野島神社に設定しました。
しかし訓練後のふりかえりの中で、次のような難点が見つかりました。
○ラジオの電波が届かない。(被災後に情報を得られない。)
○指定の避難場所でないため、陸地から切り離された状況下で外部からの助けを得にくい。
○それ以上高い場所への移動が難しい。
そこで、避難場所としては、やはり広域避難場所の野島山展望台の方が良いだろうとの結論に至りました。
ただ、野島海岸から野島神社までというのは、いかだを引き揚げたり人数確認する時間も含めると、16分以内で避難できるギリギリの距離だろうという実感も残りました。
「こうすれば絶対安全!」 という絶対解を導き出すのは難しいことです。
それでも、「こうした方がより安全」と言える最適解を探して、これからも訓練を重ね、避難行動をアップデートし続けます。