【報告】「青少年に寄り添い、意欲・力を引き出すコーチング」入門
さる2月28日(水)、共育コーチング研究会の川本正秀先生を講師に迎え、「コーチング入門」研修を実施しました。
この研修は、地域でのスポーツ指導者なども対象としていたため、仕事等の帰りに参加しやすい夜7時開始としていました。「冬の寒い夜に参加してくれるだろうか…」と心配していましたが、定員の30人はあっという間に埋まり、川本先生のご厚意で45人にまで増員後も、申し込みをお断りする状態でした。ご希望に添えなかった皆様、この場を借りてお詫び申し上げます。
当日は、日頃の研修とは少々様子が異なり、スーツ姿の男性の参加者が目立ちました。改めて「コーチング」への関心の高さに驚きました。
今回は2時間という大変短い時間で、考え方を知る「入門」編です。(本来は、数カ月かけて学ぶコースが多いようです)
さて、「コーチング」という言葉を聞いたことがない方もいらっしゃるでしょう。川本先生によると、
【コーチ=馬車】 → 大切な人を、その人が望むところまで送り届けることからきている
【コーチング】 → 会話によって、コーチングを受ける人の行動を促し、目標達成をサポートする
とのことです。また、【ティーチング】と【コーチング】は違い、 「知っている人が知らない人に教える」ことがティーチングだとしたら、「対等で平等の関係」がコーチングの基本です。あくまでも、 「相手(コーチングを受ける人)が会話によって自ら気づき、自発的行動を引き出す」ことが目的なのです。
そしてコーチングでは「会話の分量は、相手が8~9割、自分(コーチングする側)は1割。とにかく相手に十分話をしてもらうことが大切」です。“答えは、必ず自分の中にある”ので、話す中から気づきや答えが見つかっていくという考え方です。日頃の後輩や青少年たちへの接し方を反省します。なかなか待てず、ついこちらから話をしすぎてしまっていますね。皆さんはいがかですか?
先生はさらに続けます。「相手の“上手くいっていないこと”を探すことの方が、どうしても多くなってしまうのです。そうではなく“承認”していくことを心がけましょう」。 さらに反省です…。
ペアワークでは、コーチングの手法を取り入れ「話を促す・聴く」ことをさまざまなシチュエーションで行いました。「評価にならないように、自分のメッセージを伝える」ということはとても難しかったです。こちらは感想を言ったり“誉めて”いるつもりでも、相手には「評価されている」ように聞こえてしまうことは、色々な場面で多いような気がしました。
また、現在は少子化などの影響で「自分で考える」ことが苦手な子どもたちが多くなり、考えさせる時間や訓練が必要だということでした。
短い時間でしたが非常に充実した研修でした。もうすぐ新年度が始まり、また、新しい関係が生まれる季節です。参加者の皆さんたちが、青少年活動で、そして仕事で活用していただけることを期待しています。ありがとうございました!(N)
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参加した皆さんの感想です。さまざまな立場の方たちが、気づき・考えた2時間でした。*アンケートから抜粋
- 「意欲・やる気を引き出す」と簡単に言うことが多いが、具体的に理解できた。アルバイトさんたちの育成に活用したい。
- とても気づきが多く、みんなにコーチングを広めたいと思った。チームの子どもたちを気づかせ、楽しいチームを作っていきたい。
- 会議のやり方を批判のみしていたことを反省。自分に何ができるか探したいです。
- あっという間の2時間でした。今日学んだことを明日から現場で生かしていきたいです。