【シンポジウム報告】「思春期の心の声を聴く」
1月30日(土)午後、心配された雪も降らず、53人の参加者をお迎えして、よこはまユースシンポジウム「思春期の心の声を聴く~SOSに気づき、支えるために~」を開催しました。
第1部の基調講演は、よこはまチャイルドライン代表理事 徳丸のり子さんに、「思春期の子どもとどう向き合うか~心を通わせるために大人ができること」と題してお話いただきました。チャイルドラインに寄せられるたくさんの声、子どもたちの置かれている現状、そしてななめの関係の大切さ、子どもの声を聴く意味、大人の役割などを、事例を交えてお話いただき、時間が足りないほどでした。徳丸さんは、ゆったりした温かい口調ですが、これだけは伝えたいという熱い思いが参加者の心に響きました。
続いて、さまざまな青少年に向き合っているお2人に活動報告をしていただきました。
まず、前横浜市寺尾地区センター 生活指導員の三ツ橋健さんから、「ヤンチャな子どもと向き合って~行動の奥にあるSOS・本音とは~」というテーマで、寺尾地区センターに来る子どもの振る舞いについて、そして、地域の方から「あいつはろくでもないことばかりする。出禁(出入り禁止)にしろ」と言われたら、「あなたならどうしますか?」という問いかけがありました。子ども青少年の居場所、なにかあったらすぐSOSをキャッチできる身近な大人がいるのが地区センターではないかと、大人の役割についてお話しいただきました。
次に、杉並区立児童青少年センター(ゆう杉並)で、多くの中高生と関わってきた宮代哲男さんに実践を報告していただきました。「ゆう杉並」は、1997年にオープンした中高生専用の大型児童館で1日200人の中高生が利用しています。「思春期世代の心に寄り添う~離れていても心はひとつ~」というテーマで、ゲームを通してのAくんとの出会い、仲間とその成長、宮代さんの願い、中高生を支援する職員に必要なこと、地域の大人が中高生たちにできることなどが熱く語られました。
第2部のパネルディスカッションでは、徳丸さんをコーディネーターに、休憩時間に参加者の皆さんに書いていただいた質問にそれぞれ答える形で進行していきました。
●●● アンケートより ●●●
・地区センターや児童館での実践例や現状の話を聞く中で、子どもと接する上で自分にできることや考え方を変えていく必要があるなと思う点について考えることができた。
・本当に参加して良かった。今後も実際のいろいろな現場でしっかりと心傾けて取りくんでいる方々のお話を聞きたい。明日からまた元気にかんばれると思います。ありがとうございました。
・私自身、まわりの目を気にし、一歩引いてしまうことがあった。今日のお話を聞き、積極的におせっかいおばさんになっていきたい。子どもたちの心を大切にしていきたいと思う。
不登校支援団体、生活支援塾サポーター、教職員、学生、相談機関関係者など、さまざまな方にご参加いただいたシンポジウムをきっかけに、地域で子どもたちを支える輪が広がることを願っています。
【担当】齋藤
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