【育成スタッフブログ】社会が人を育む
先月、東京で開催されるフォーラムに参加するために東横線に乗車した時のことです。その日は、休日でしたが雨模様で乗客も少なく、私は運良く座席に座ることができました。隣の席が一つ空いていましたが、間もなくして小学生の女の子が隣の席に座りました。その子の父親は少し離れた乗降ドア付近に立っていました。すると、車両の奥の方から杖を突いた老人が空席を探すように歩いました。その子は、その老人が視野に入ると目の前に来ると同時に「どうぞ!座ってください」と照れ臭そうに声を掛けました。老人も嬉しそうに「ありがとう」と少女にお礼を言って座り、その子は直ぐに父親のそばに行き照れ隠しなのか父親に抱き着いていました。父親は、少女の頭を撫でて褒めていました。少女の行動は称賛に値するのだけれども、それ以上に「ありがとう」の言葉に誇らしげな顔をしていたのが印象的でした。
このような場面は良くあることと思いますが、自分の行動(行為)が人に受け入れられたり認められたりすることで、子どもたちは少しずつ心を成長させていくのだと感じました。
自分自身の努力で結果を出し自信を付けていくことも大切なことですが、他者から認められて成長していく機会もまた重要ですよね。社会の中には他者との関りで学び成長していく機会は沢山あります。多くの青少年が社会とのかかわりを持ち、成長していける機会を我々も推進していきたいと感じた出来事でした。
その日1日は、なんだか幸せな気分でした。
【追伸】:離れて立っていた父親が子どもの行動を良く見ていて、その後、誉めていたことも印象的でした。今の時代、スマホに気を取られがちですが、しっかりと子どもを見守っているなぁと併せて思いました。