【活動報告】馬車道カレッジ『若者のための“はじめの一歩” Let’s Try Volunteer!』
20~30代の若者のための講座「馬車道カレッジ」、今年は『若者のための“はじめの一歩”』と題し、様々なボランティア活動を体験しながら、仲間づくりや地域活動への関心を持つきっかけを作る講座を実施しました。
「様々なボランティア活動に関わってみたい」「地域で活動できるボランティアを探していた」など、様々な思いを持った参加者と共に、横浜市内の各地を回りボランティア活動を体験してきました。
初回は8月、戸塚区にある舞岡公園小谷戸の里を訪れ、田んぼの下草刈りや縄綯い体験をさせていただきました。舞岡公園は関東地方に多く見られる「谷戸」という地形を生かし、昔ながらの田園風景を残している公園で、これらを維持していくために多くのボランティアが活躍しています。当日は朝から雨で活動自体できるかどうか危ぶまれましたが、8月とは思えないような涼しい気候に恵まれ、心配していた熱中症などにもなることなく、雲の切れ間を縫って無事に活動ができました。
田んぼの水抜き、稲の収穫と秋に向けた作業を進めるため、稲と同様に元気に伸びた下草を鎌で刈り取る作業は、中腰でやっていくため意外と重労働。「普段機械で下草刈りをしているが、手鎌でやるのは初めて」という参加者の声もあり、この場所ならではの体験をさせていただきました。昼食は舞岡公園で採れた野菜を使った「谷戸鍋」を囲み(食べることに夢中になり、写真を撮るのを忘れてしまいました…。)、食後はのんびりお昼寝の後、稲わらを使って農作業に必要な縄を綯いました。
「横浜」と聞くと、育成センターのある関内やみなとみらい周辺の都会的イメージを持つ方が多いのかと思いますが、同じ横浜でもこんな田園風景があるものか、と、吹き渡る初秋の風を感じながら改めて感じた1日でした。
続いて9月は、横浜市内の公園を使って実施している『プレイパーク』という活動に参加してきました。
『プライパーク』とは、普段は禁止されたり制限される遊び(水遊び、木登り、刃物を使った工作、火起こし、etc…)を子どもたちが体験できるよう、ボランティアやプレイリーダーという専門のスタッフが一緒になって運営している、禁止事項を極力なくした野外の遊び場です。横浜市内では地域の公園を利用して、24カ所で実施しています。
この日は港北区の鯛ヶ崎公園プレイパークを訪れ、公園に生えている竹を使った流しそうめんをメインに、遊びに来た子どもたちと1日遊んできました。
この鯛ヶ崎公園には竹が自生しているため、遊び道具や流しそうめん台など様々に活用されているようです。当日も竹を切り出してきて、流しそうめんの台を文字通り「作る」ところから一緒に楽しみました。
午後はあいにくの雨になってしまいましたが、急遽張ったタープの下で、鯛ヶ崎プレイパークで流行りのベーゴマ大会となりました。子どもたちのなかにはmyベーゴマを持っている「ベーゴマの師匠」もいて、そんな子どもたちに教えてもらい、コマ回しの経験がないカレッジの参加者全員が、なんとこの1日でベーゴマを回せるようになりました。
社会人になると公園で遊ぶこともなくなるので、こういった活動は参加者一同久しぶりで、「子どもたちが自由に力いっぱい遊びまわっている中に入って一緒に遊び、とても楽しかった」という参加者の声の通り、童心に帰って最後には雨の降る中水たまりを走り回り、どろどろになりながら遊びました。
3回目となる最終回は、南区にある永田小学校放課後キッズクラブを訪れ、子どもたちと一緒に遊ぶイベントを実施しました。横浜市では放課後の子どもたちの居場所を提供する事業として「放課後キッズクラブ」というものがあり、平日の放課後や土曜日に小学校の施設を活用して開設されています。育成センターを運営しているよこはまユースも、市内26施設を運営しています。
前回までとは打って変わって秋晴れの暖かい陽気に恵まれたこの日は、体育館を借り切ってポイントラリーゲームを実施し、参加者はラリーの各ポイントとなるゲームコーナーを運営して子どもたちとふれあいました。自己紹介も兼ねて子どもたちの体調を聞いた時には「眠い」「もうおなか減った」などの答えが多く返ってきましたが、それでもイベントが始まれば、的当てゲームや積み木積みゲームにチャレンジしたり、謎解きゲームの答えを探して体育館中を走り回ったりと、小学生はやっぱりパワフル。そんな子どもたちに圧倒されながら、あっという間の賑やかな時間を過ごしました。
社会に出ると仕事が自分のなかで占める割合が多くなり、なかなか他のことに目を向けられない、という人もいるかと思います。
そんな社会人、特に若手と呼ばれる人たちにとって、職場や家以外に自分たちの活動場所となる「第3の場所」を見つけてもらい、仲間づくりや地域活動への関心といった社会への関わりを広げてもらうことを目指した今回の講座でしたが、今回の講座で訪れた先はあくまで一部に過ぎません。
多様な場所を訪れた結果、自分のお気に入りの場所が見つかれば幸いです。
参加者の皆様、受け入れ先の皆様、ありがとうございました。