• 掲載日:2012年10月4日
  • 掲載者:育成センタースタッフ

高校生と郷土芸能

テレビを見ていたら、広島県安芸高田市の吉田高校の神楽部の活動の様子が放映されていた。高校に「神楽部」があることにも驚いたが、神楽に懸命に取組んでいる高校生がいることにも驚いた。見ているうちに高校生たちのひたむきな姿に涙がこぼれた。 

1ケ月後に、今度は富山県立南砺平高校の郷土芸能部が全国高等学校総合文化祭に向け、地元に伝わる「麦屋節」を地元の名人と呼ばれる古老たちに指導を受けている男子高校生たちのドキュメントが放映された。総合文化祭で優勝は逃したものの、彼らの頑張りと上達ぶりに感銘した。

わが郷土、神奈川でも、150年前から山北町に伝わる「山北のお峯入り」という踊りの継承者がいないため、地元の北山高校の軽音楽部の男子高校生3人が特訓中であるといった記事が神奈川新聞(9月23日発行)のトップを飾った。

西洋を起源とした音楽やダンスなどが隆盛の時代にあって、高校生たちには余り馴染みのない郷土芸能だが、その継承になぜ高校生たちが名乗り出ているのだろうか。

吉田高校の神楽部の部長は「高校を卒業しても神楽を続けます。そのためにはこれからも地元で暮らしていきたい。」とコメントしていた。郷土芸能の演者を経験したことで、今度は自分が伝承者として後進に指導することを使命と悟ったのかもしれない。

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地域の大人や古老たちが高校生たちに郷土芸能を指導する姿は、「自分の命」や「自分の生きざま」を必死に伝えているようにも見える。

駒澤大学の萩原建次郎教授から青少年の居場所の意義として「大人や他者がともに場(小さな社会)をつくる経験は、責任ある大人へと生きる意思を育む」ということを先日教わった。

地域で子ども達が育つ成長空間が失われ、また家庭の養育機能も脆弱であるが故に、今こそ青少年を育むコミュニティが求められている。成長できる空間は大きな場でなくてもよい。小さい居場所であっても、気軽に地域の大人も子どもも共に時間を共有できる場が数多くできることを願いたい。(HIRANO)

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