活動レポート青少年育成センター

  • 掲載日:2012年9月13日
  • 掲載者:育成センタースタッフ

講座「発達障がいの理解~障がいのある子もない子も共に育つためにできるコト~」報告②【育成C】

更新が遅くなりましたが、発達障がい理解の講座の後半部分についてご報告します。
後半は、事例検討を中心に、グループワークなどを交えながら、参加者同士の情報交換・意見交換を行いました。

講座風景①

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ロールプレイ

【テーマ】

皆で何して遊ぶかを決める。

【役 割】

①スタッフ、②否定的な意見を言う子、③思っていることを言わない・言えない子、④積極的に発言する子、⑤周りの意見に左右されやすい子

先ずは、放課後児童施設の日常の様子を基に、参加者がスタッフや子どもの役に分かれて、グループ毎にロールプレイをしました。ロールプレイでは、スタッフ役以外は誰がどんなタイプの子を演じているか、演じている本人以外誰もわからない中で、設定したテーマについて話し合いました。
10分間のロールプレイ後、それぞれがどういった子を演じ、話し合いの中でどんなことを感じたか、また、スタッフ役のどんな点が良かったかについて意見交換をしました。このロールプレイの目的は以下の通りです。

①子どもの立場で考え、発言することにより子どもの気持ちを理解すること。

②子どもたちの意見がまとまらない場面で、どのような指導が有効であるかを考えること。

あるグループでは、「否定的な意見を言う子は、本当は一緒にやりたいけど何か不安があるので否定的になってしまうのではないか。」、「意見を言わない子は、意見を誰かが意見を聞きだしてくれるのを待っているのではないか。」という意見や、「スタッフ役の、子ども全員の意見を聞き出そうとする点が良かった」といった感想が出ていました。

講座風景②

 

意見・情報交換

次に、それぞれの現場で困っていることや課題になっていることをグループ内で出し合い、対応について話し合いました。「参加児童数が多くて思ったような支援ができない」、「学校とはどのように連携しているか」、「保護者との関わり方はどのようにしているか」といった、日頃感じている課題についての意見・情報交換がありました。

講座風景③

まとめ

最後に、「絶えず集団の中にいる」子どもたちが共に育つために、スタッフができる支援のポイントを挙げていただきました。ここではそのうちのいくつかを紹介します。

  1. 子ども同士をつなぐ
    子ども同士でお互いへの理解が充分でない場合は、子どもの思いを汲み取り、代わりに伝えてあげることで、理解が不充分な点を補う。但し、大人の方で気を回してやりすぎてしまうと、長期的に見て、子どもの成長を妨げてしまう。支援はなるべく減らし、子どもの方から周りに助けを求められるように仕向けていくと良い。
  2. 集団を体験させる
    集団の中で他の考え方を知ったり、他者の行動を真似たりと、子どもは、大人が思っている以上に、周りの人から色々なことを学んでいる。個別の支援が必要であっても、なるべく集団の中で生活させるようにすると良い。難しい場合は、他の子たちが活動しているほんの一部分でも良いので、意図的に集団に関わらせる。
  3. 良いところに目を向け、ほめる
    スタッフである大人がそうすることで、周りの子どもたちもその子の良いところに気づき、目を向けるようになる。逆に、良くないところを叱ってばかりでは、周りの子どもたちもその子に対して低い評価を与えるようになってしまう。
  4. 信頼し、役割を与える
    「この子でもできる」というものがあれば、集団の中で役割を与えてあげる。役割を担うことで子どもの自信にも繋がる。また役割を与えることは、その子をほめる機会を作り出すことにもなる。
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「子どもが笑顔でいるためには、スタッフが笑顔でいることが大切」
そのためには、無理をせず、良いところは言葉にして認め合い、つらい気持ちは共有し合えるような、スタッフ同士の繋がりも大切にしてください、とのことでした。この講座が、参加した方々が繋がるきっかけになれればと思います。
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