【研修報告】広報・記録のための『デジカメ入門』
最近ではホームページや広報紙等を活用し、写真を用いて活動の様子を第三者に分かりやすく伝えることが求められています。青少年活動においても、「どれだけの人が、どんな活動をしたのか」「どんな様子だったのか」を、分かりやすく説明することが大切です。
「映像(写真)が持つインパクトは、文章をはるかに超えます」と講師の先生が言うとおり、写真を活用することで、活動の様子や雰囲気を、さらに効果的に伝えることができるはずです・・・。
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こうした趣旨のもと、6月19日(火)、写真家の大向哲夫先生を講師に招いて「広報・記録のための『デジカメ入門』講座」を実施しました。
集まったのは、日頃から地域で青少年活動に従事している方や市民利用施設スタッフなど41人! 定員を超える応募があり、関心の高さが伺えました。
通常の写真教室では、「入門編」でも最低3回以上に渡る講義が多いなか、今回はギュッと大事なポイントのみを抽出した内容です。基本的なアングルや技術のほか、講座担当者(N)が今まで撮影した数々の『ダメ写真』を例にあげ、どこかまずかったのか・どうすればよくなるのか、を解説しながら「広報・記録写真のポイント」と、学んだことを自分のカメラで撮影し、評価するフィールドワークを行いました。
『「ダメ写真」の一例。地面ばかり…何を撮りたかったのでしょう?』
- 『撮影する時は、必ず“動く”』
これはどんな写真にも言えることですが、大事なことは『その場で撮影しない』こと。
みなさん、日頃どんな風に写真を撮っていますか? 立ったまま、一応構えて「はい撮るよ~」なんて言っていませんか?撮りたいものが決まったら「自分が動いて、対象が一番映える背景を探す」。そして、高いところから(登れるものは何でも利用!)・下から(ツライけどしゃがんで!)、斜めから撮影してみましょう。きっと、今までとは違う写真が撮れるはずです。
ステキなアングルは「動かないと見つからない」のです。
- 伝えたいメッセージは何?
事業・キャンプ・研修会で、担当者として一番伝えたいことは何でしょうか?
『大勢の人が集まった』ことか、『子どもたちがこんな楽しい活動をした』ことか、それとも『研修を通じた参加者の学び』なのか。何を伝えたいかで、報告書に掲載する写真は変わってきます。
そのメッセージがあいまいだと、写真からは何も伝わらないのです。例えば、「たくさんの来場者があって注目されたイベントだった」ということを伝えたければ、上からのアングルで、大勢の人が写っている俯瞰の写真が良いでしょう。そして「子どもたちが楽しんだ・学んだ」ことを伝えたいのであれば、顔を覗き込むように下から撮影し、表情がよく分かるアップの写真が良いでしょう。メッセージがはっきりした写真は、説明がなくても「伝わる」るのです。
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『カメラの構え方を学びます』※上からのアングルで撮ってみました
2つのポイントに共通していることは『なんとなく撮らない』ことですね。
意図を持たずに撮った写真は、なんとなくしか伝わらない、ツマラナイ写真になってしまうということです。ただし、先生は「いつも緊張していることはありません。イイナと思ったもの、感動したものを、そのままその気持ちで撮影してみてください。撮影者の気持ちがそのまま写真に表れるんですよ。感動する心が大切」とおっしゃいました。写真は奥深い!とあらためて実感です。
夏になると、子どもたちの活動や、学生などの若者を対象とした事業が活発になります。
広報担当者のみなさん! 苦労して企画した事業や研修会を、多くの人に「いい事業でしたね」と思っていただくためにも、考えて・動いて、ステキな写真を残してくださいね。(N)
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【参加者の感想 ※アンケートから抜粋】
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講座を聞いた時は、とてもよく理解でき、すぐにでも実践できると思いました。しかし、フィールドワークで撮った写真をを見てがっかり。なかなか思った通りには撮れていませんでした。でも数枚は、今までとは違うなかなか迫力のある物もありました。これからたくさん撮影し、腕を上げ、大切な記録写真を撮りたいと思います。
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今後良い写真が撮れるような気がします。とても楽しい時間で、たくさん学べました。写真撮影は体力が必要ですね!そして積極的に!
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たくさん写真をとってみたくなりました!