【育成スタッフブログ】新型ウィルス感染流行の禍中に負けない地域の思いに支えられて
5月からお弁当の販売を始めたと言う、南区の子ども食堂の話しを聞き、実際に子どもたちの近況がどんなふうか、活動日を訪ね、その様子を見学させて頂きました。
公共施設などの部屋を借りて活動している子ども食堂の多くは、新型ウィルス感染防止のために活動の停止が続いています。(6月30日現在)
地域の担い手の人たちも自粛の最中に、困窮している家庭もあるようだなど人伝に聞いては、焦燥する日を幾日も重ねたということです。しかし、ケアプラザ※の職員とその子ども食堂のメンバーでどうしたら、少しでも困っている子どもに寄り添えることが出来るのか、今できる最善のことを考え、検討したのだそうです。
(※ケアプラザとは 市民の誰もが住み慣れた地域で健康で安心して暮らすことができるように、地域の福祉活動、保健活動等の振興を図るとともに、福祉サービス、保健サービス等を身近な場所で総合的に提供する施設です。)
その結果、地域にあるお店に呼びかけ、趣旨に賛同し、お弁当を提供してくれる処を、自分たちの足を使って探し、ようやく3件のお店が協力してくださったと言うことです。
お弁当の配付は、子どもが優先で、1食200円。引換券を受付テントで購入して、その券とお弁当を引き換えるものです。お弁当の数に余裕がある日は一緒に保護者も買えることもあります。
毎回自分たちの手でお弁当を取りに行き、安全な受け渡しができるよう設えを整え、テント等の設置、片付け、会計の処理など、すべてを自分たちの手で行うことは容易なことではないと思います。
活動は、担い手の数もある程度必要になりますし、町内会や子ども会、近隣の施設、地区社協や主任児童委員など多くの人の協力があって地域一帯が繋がり合い、情報を共有し合い、活動が支えられています。
町内会長さんがテントや机とイスを貸してくださっていたり、近隣施設の職員がテントを張る力仕事を手伝ってくれたり、地域住民が販売場所として軒先の駐車場を提供してくれたり、本当に様々な地域の人たちの温かい繋がりを感じました。それを地元の情報誌が取材で取り上げると、また拍車がかかるなど、上手に循環していました。
子どもたちにとっても、子ども会や主任児童委員が関わっていることで、知らない大人ばかりではなくなり、誰々ちゃんのお母さんがいる安心感があり、そこを通して、見知らない地域の大人と交流が生まれます。回を重ねるに連れて常連となり、子どもたちと地域の大人との絆になっています。
学校から帰ってくる子どもたちを「お帰り!」、「おかえりなさい!」と声掛けして迎え、もじもじと、あいさつを返すことなく無言で通り過ぎる子も多いですが、「今日のお弁当は何?」、「おーー!今日のは、好きなおかずだ!」と楽しみに、カバンを家において、一目散にお弁当を買う列に並びにくる子もいます。
コロナ禍で人との繋がりが希薄になりがちと言われていますが、少しでも、あいさつを交わす、また、返事が返ってこなくても、声をかけ、見守っていることを伝えるのがとても大切なのではないかと、活動を見て感じました。
また、活動の立ち上げから準備、それを理解して協力する町の懐の深さや温かさ、何よりも実際の活動を行う担い手さんが足を使い、一つ一つ手作りで安全面にも配慮し、梅雨の雨にも、夏の暑さにも負けない努力と情熱を注ぐ姿に頭が下がりました。
8月にも活動が行われます。夏休みの子どもたちの食を支えています。この活動が子どもたちの心とお腹を満たしますようにと願います。
【育成スタッフブログ】ユースワーク協議会主催「第1回 実践交流サロン」@ZOOM
5月1日(金)、ユースワーク協議会主催「第1回 実践交流サロン」@ZOOMに参加しました。
この会は、全国のユースワークに関わる人同士が交流しつつ、お互いの実践から学び合うことを目的に、おもに京都・神戸・名古屋・横浜・札幌の各団体の職員が集まり、実施しています。
第1回は、「オンラインユースセンター/オンラインユースワークの現状と可能性」をテーマに、「オンライン」でのユースセンター運営にいち早く取り組んでいる、尼崎市立ユース交流センター館長の片岡一樹さんのお話をお聞きして、参加者が所属する都市の現状の共有と意見交換を行いました。
昨年10月に開設された尼崎市立ユース交流センターが、4月に緊急事態宣言が発令されてから、「オンライン・ユースセンター」の取り組みを始めるに至った経緯、オンラインで若者と関わる際に気をつけていること、そのための様々な工夫や体制などを、報告していただきました。
よこはまユースとしては、さくらリビング(青少年交流活動・支援スペース)において臨時閉館状況でのオンライン支援「さくリビオンライン」に取り組んでいます。
双方の比較としては、さくらリビングにおいては本来の営業日に特定の時間設定で配信・双方向通信を行っていることに対して、尼崎市での取り組みでは同様のイベント的実施を経て、通常営業日により近い形で常設のオンライン空間の開設に移行している点が大きな相違点と言えます。
どちらも始まったばかりで日が浅く、課題や改善点はこれからの状況ですが、オンラインコミュニケーションの円滑化・効率化、利用者の特性や傾向、未利用者に対する捉え方やアプローチといった共通の認識を確認するとともに、「ユースワーカーができること」といった原点的な問いかけの大切さを共有するなど、考えを深める時間となりました。
【ユースワーカー協議会facebookページ】
facebook.com/youth.worker.council/posts/2346084308827499
【育成スタッフブログ】子ども食堂の いま
『NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ「こども食堂・新型コロナウイルス対策緊急支援プロジェクト」中間報告オンラインセミナー』に参加しました。
Zoomによるオンラインイベントでしたが、全国から200人以上が参加し、人との対面を自粛することが求められている現在において、「子ども食堂」という居場所に対する関心や期待の高まりを感じました。
文部科学省緊急経済対策パッケージ(令和2年4月7日)において「地域と学校が連携・協働して、学校の臨時休業の期間中、自宅で過ごすことのできない児童生徒の居場所や学習機会を確保します。」と政府としても居場所の必要性について触れています。
しかし、『むすびえ』が実施した「こども食堂の現状&困りごとアンケート調査結果」によると、子ども食堂を開催している団体は10%にとどまり、46.3%は「お弁当・食材等の配布」という形式を変えた開催、「休止・延期」は38.5%(残りの4.8%は検討中と回答)という現状となっています。学校の機能が停止することにより、家庭における生活の責任の重さが増してしまい、重さに耐えられない家庭は崩壊してしまう危険性が伴います。『むすびえ』は「短期的には、活動の(形を変えつつも)維持継続して、生活危機の進行を遅らせて、社会・生活の崩壊を防ぐ」と話していました。
また、セミナーではアフターコロナのことについても触れ、オンライン化と同時に生活圏がコンパクトになっていくとの話しがありました。阪神淡路大震災でボランティアの重要性が増したように、地域の居場所の重要性はさらに増すと感じます。私たち中間支援機関としては地域の居場所が安心して続けられるように、行政の支援と地域団体・施設とのハブ機能を高めることで、支える力をつけていく必要があると感じています。
【「新型コロナウイルス対策緊急支援プロジェクト」第2弾 「むすびえ基金」創設、募集要項のお知らせ】
https://musubie.org/news/2136/
【青少年★通信「野毛の老舗和食店が『子ども食堂』を始めた理由」】
https://yokohama-youth.jp/ikusei/news/14876/
【育成スタッフブログ】「居場所」について考えてみた
「まちの居場所を一言で定義することは難しい。それは明確な目的や機能を持つ場所というよりも、まちにさりげなく存在する場所であり、さまざまな人がさまざまな理由で集まってくる場所である。それはたいていの人にとって、おそらく生活に必需というものではなく、その場所を生活の中心に捉えるようなものでもない。・・・何をしに行くわけではないが、行けばいろんな人と出会い、いろんな活動に触れ、気がつけば人を迎える側として振る舞っているかもしれない。」(日本建築学会編「まちの居場所」東洋書店2010年)
これは、2019年に発刊された「居場所づくりにいま必要なこと」(柳下換・高橋寛人編著、明石書店)の中の一文です。
本書の著者のひとりである高橋寛人先生が、社会教育、フリースクール運動、臨床心理学など各学問領域の「居場所論」を整理する中で「建築学者の居場所空間」についてまとめた内容で、これまで私自身が取り組んできた「青少年の居場所づくり」の考え方を言い表していたので紹介しました。
少年犯罪や青少年の自殺など青少年に関する事件が新聞やニュースを賑わす度に「居場所」という言葉を同時に見聞きします。登校拒否や不登校の問題が顕在化した1970年代頃から「居場所」という言葉が一般化されはじめて50年近く経とうとしています。
最近では、“子ども食堂”や“高校内カフェ”、横浜では“青少年の地域活動拠点”など様々な青少年の居場所づくりが活発になっています。
私自身、2002年12月に開館した「横浜市青少年交流センター」の立ち上げ職員として青少年の居場所づくりに携わってから20年近く“居場所”という言葉と付き合っていますが、その間、「居場所の在り方」や「理想の居場所」、「居場所の意味」など居場所に関する様々な議論が交わされてきたものの「居場所とは○○です」と全ての人が同意できる定義はいまだに見つかっていません。
いろいろな立場や視点、考えでつくられる「居場所」には、それぞれの意味があり、何通りもの捉え方があることが分かります。「居場所」という言葉の持つ意味は千差万別。だから、私自身は居場所を「元気を補充できる場(時間)」と捉えています。大勢でワイワイ酒を交わす宴席も好きだし、山奥の渓流でポツンと一人で釣りをする時間も居心地が良い。両方に共通するものは「元気がもらえる」ということです。みなさんは「居場所」をどう捉えていますか?
最後に「居場所づくりにいま必要なこと」の終章で、著者の柳下先生は居場所で大事にしなくてはいけない事として「教育をする場ではなく、内発的な意識である『学び』を引き出すこと」「対話の積み重ねを保障すること」などと述べています。これは自分が居場所をどう捉えるかではなく、居場所を提供する(青少年を支援する)側として大事にしたいことです。私も「対話」と「学び」は重要なキーワードだと感じています。再度この本を読み返し「居場所」の意味することを一歩深めて考えてみたいと思います。みなさも是非「居場所づくりにいま必要なこと」を手に取って「居場所」について考えてみてはいかがでしょうか。
【育成スタッフブログ】お祭り!(誰でも参加していい場所)
地方の港町で生まれ育った私にとって、夏といえば花火大会そしてお祭りでした。小学生低学年の頃は山車を引っ張り、高学年になると山車に乗りお囃子を叩くのが、いわゆる子どもたちのステータスでした。お囃子を叩くことを教えてくれたのは、町の青年団のお兄さんたち。工務店、クリーニング屋、魚屋、歯医者、旅館など様々な地元で働く20代から30代の青年が地元の伝統を小学生に伝えてくれていました。それまでは、親や学校の先生、スポーツ少年団の監督やコーチといった決まった大人としか接していませんでしたが、お祭りを通して多世代と交流できたことで、自分の価値観や世界観が急に広がったことを覚えています。思春期に差し掛かる私にとってお祭りという場は、とても大切な場所だったと振り返ります。
そんなことを思い出していたら、自宅(横浜市内)の窓の外から賑やかな声が聞こえてきたので、近所の公園へ足を運んでみると、夏祭りが開催されていました。露天商が営む私の地元のお祭りとは違い、地域の方々が手作りで“焼きそば”や“かき氷”、“くじ引き”、“わたあめ”など様々な屋台が出展されていました。驚くのは、ほとんどが50円~100円、高くてもビールが200円程度でした。まだまだ暑い夜でしたが、小さな子どもから高齢者まで様々な年齢層の方が参加していました。みんな、作り立ての焼きそばを食べたり、ラムネを飲んだり、綿菓子を分け合ったりしていました。一人で参加していた高齢者にも、周りの参加者が声を掛け、一緒のテーブルで食事をしたり、連れの子どもが高齢者に焼きそばを買ってきてくれたりと、自然な形で地域コミュニティーが形成されていました。健民祭(運動会)など地域の方々が集まる機会はいくつかあるかもしれませんが、お祭りのようにどの年代も自由に参加できる機会はあまりないのではないかと思えます。その証拠に、地域活動への参加を促しにくい中学生や高校生年代も参加していました。そこにはきっと「楽しい」という共通のキーワードがあり、参加者を選ばない場が存在しているからだと思いました。
青少年の居場所づくりを推進している我々にとって、“誰もが参加できる場づくり”の大きなヒントが地域活動には隠れていると思った夏のひと時でした。
追伸:「お祭りの焼きそば」と「家でつくる焼きそば」では、ナゼお祭りの焼きそばの方がおいしいのだろうと思うのは私だけでしょうか???
【育成スタッフブログ】社会が人を育む
先月、東京で開催されるフォーラムに参加するために東横線に乗車した時のことです。その日は、休日でしたが雨模様で乗客も少なく、私は運良く座席に座ることができました。隣の席が一つ空いていましたが、間もなくして小学生の女の子が隣の席に座りました。その子の父親は少し離れた乗降ドア付近に立っていました。すると、車両の奥の方から杖を突いた老人が空席を探すように歩いました。その子は、その老人が視野に入ると目の前に来ると同時に「どうぞ!座ってください」と照れ臭そうに声を掛けました。老人も嬉しそうに「ありがとう」と少女にお礼を言って座り、その子は直ぐに父親のそばに行き照れ隠しなのか父親に抱き着いていました。父親は、少女の頭を撫でて褒めていました。少女の行動は称賛に値するのだけれども、それ以上に「ありがとう」の言葉に誇らしげな顔をしていたのが印象的でした。
このような場面は良くあることと思いますが、自分の行動(行為)が人に受け入れられたり認められたりすることで、子どもたちは少しずつ心を成長させていくのだと感じました。
自分自身の努力で結果を出し自信を付けていくことも大切なことですが、他者から認められて成長していく機会もまた重要ですよね。社会の中には他者との関りで学び成長していく機会は沢山あります。多くの青少年が社会とのかかわりを持ち、成長していける機会を我々も推進していきたいと感じた出来事でした。
その日1日は、なんだか幸せな気分でした。
【追伸】:離れて立っていた父親が子どもの行動を良く見ていて、その後、誉めていたことも印象的でした。今の時代、スマホに気を取られがちですが、しっかりと子どもを見守っているなぁと併せて思いました。
【育成スタッフブログ】「若者離れ」と言うけれど・・・。
最近、電通若者研究部 編の「若者離れ 電通が考える未来のためのコミュニケーション術」という書籍を手に取ってみました。
「若者の車離れ」「若者の読書離れ」「若者の結婚離れ」・・・。などなど、メディアで“若者の○○離れ”という言葉を見聞きすることが多々ありますが、40代前半の私は若者世代を卒業して間もないせいか、それほど○○離れということを実感していません。
しかし、世の中では「シェアカーや新設マイカーローン」「読書推進」「婚活」なんていう動きも活発なのを見ればそうなのかもしれないと思うところもあります。
「若者離れ」の本には、決して若者が自ら離れていったわけではないことが書かれていました。
実際に日本の人口はピラミッド型から逆ピラミッド型に変化しており、若者の「量の影響力」が減少し、若者に対するサービスや商品、社会の仕組みが減少しており、離れていっているのは大人側だと言えるだろうとのことでした。
ん~、確かに言われてみれば・・・。また、本書では若者の量は減ってきてはいるが、若者はSNSやネットといった情報網を使いこなし、大人に比べて断然多くの情報を手にしているとのことでした。また、その情報量やグローバルな繋がりを活かした「前提打破力」を備えているとのこと。
これからの日本は超高齢化社会、情報革命、グローバリゼーション、テクノロジーの爆発的進歩など、世界のどの国も体験したことのない未知なる世界に突入していくため、そういった若者の「情報量」や「前提打破力」は大変重要になっていくだろうとも書かれていました。
私もこの本に書かれているように、若者の未知なる価値観や行動を異質なものと断じるのではなく、対話を通して理解を深め、その違いを認め若者の「質の影響力」を社会に活かせたら、これからの社会はもっと面白くなるのではないかと思いました。
また、社会のことだけでなく、もっと身近にある私の会社、よこはまユースにおいても若者の考えや行動に寄り添い、価値観のズレを楽しみながら若手職員と向き合いたいと思うこの頃。
みなさんも是非、電通若者研究部 編の「若者離れ 電通が考える未来のためのコミュニケーション術」を手に取ってみてください。新しい視点を得られる一冊になると思います。
育成センターの“ユースライブラリー”にも所蔵してあります!
【育成スタッフブログ】校内居場所カフェのレポートとメッセージ
今回は、よこはまユースが運営に関わっている高校生の社会的自立を支える校内居場所カフェ「ようこそカフェ」についてです。
毎週水曜日、校内のフリースペースにオープンするカフェでは、「無料のお菓子・ドリンク」「リラックスしてくつろげる場所」「ちょっとした悩みから卒業後の進路まで相談に乗ってくれるスタッフ」による「交流相談」の場づくりが進められています。
オープンから4年目を迎え、毎回200人近い高校生が立ち寄り、無料で提供されるドリンクやお菓子、軽食を片手に、友人とおしゃべりしたり、大学生や社会人のスタッフ、地域の大人と交流する中で、自立に向けての「つながり」や「体験」を少しづつ積み重ねています。
昨年度ようこそカフェでは、運営資金確保と応援者・理解者を増やすことを目的に“クラウドファンディング”に取り組みました。クラウドファンディングを行う過程で、ようこそカフェの様子を伝えるためのレポートが実施されました。中でも大学生スタッフのレポートと担当教諭からの応援メッセージに目が留まりました。運営をコーディネートする法人からは見えないスタッフ(現場)の視点、学校側からカフェを見た先生の視点が新鮮でした。このレポートやメッセージが、たくさんの人の目に触れないままになってしまうのは勿体ないと思い紹介させていただきます。既にクラウドファンディングは達成してプロジェクトは終了していますが、居場所カフェの意味、スタッフや先生方の思いを感じていただき、お近くの居場所カフェやそれに類似する活動に目を向けてもらえたら嬉しく思います。
【育成スタッフブログ】「少年犯罪について」
最近、少年犯罪について関心を持つようになり、警察庁の平成30年度警察白書統計資料特-9に目を通してみました。
→平成30年警察白書統計資料
資料には刑法犯少年の年齢別、罪種別検挙人数が掲載されています。
平成29年度の14歳から19歳までの犯罪少年の総数は26,797人、凶悪犯に関しては438人。
その中で殺人で検挙された少年は45人でした。
統計資料によると年々、少年犯罪の総数も凶悪犯数も減少しているものの、未だに45人もの少年が殺人に関与していることに驚きました。報道される少年犯罪は一部でしかないことが分かります。話題にならない少年犯罪について私たちは知らないままになっています。
青少年が犯罪に関与しない、または巻き込まれないために大人は何ができるのでしょうか。
わたしたちにできることは、育成センターで青少年に関する幅広いテーマの研修・講座を展開し、青少年に対して理解を深めてもらうこと、そして、少年犯罪だけでなく、青少年に関する話題がマスコミで報道されてから青少年の現状に目を向けるのではなく、日頃から身近な子どもや青少年を「気にかける」ことではないかと思う今日この頃。
そういえば、最近は駅前のロータリーに屯ろする中学生見なくなったなぁ・・・。
同じ車両に乗る高校生はいつもは3人組だけど、最近は1人だなぁ・・・。
最近のニュースを見ながら、そんなことを考えています。
「ユースライブラリー」のおススメ本①
ことぶき青少年広場の石井淳一さんから寄贈された「良くしようとするのはやめたほうがよい」を読みました。
寿福祉センターの村田由夫さんがアルコール依存の方々との関わりやAA(アルコホリックス・アノニマス)のプログラムを通して気が付いたこと、ご自身の息子さんと向き合って分かったことなどが書かれていた。
「良くしよう」とすることは、相手を支配したり管理したりすることで、結局は自分自身が満足したいがために相手を変えようとしているのではないか?と...。
人は「自らの気づき」があって初めて変わっていくものだとも言っています。
私もそう思いました。
いつも部下や関わりのある青少年に「ああしろ、こうしろ、ああでもない、こうでもない、君のためを思って言っているんだけど・・・。」なんて、数えきれないほど自分の意見を押し付けている場面が思い浮かびます。反省・・・。
この本に出合って、改めて相手の主体性を重んじることの意味や大切さを感じました。
非常に深みのある一冊です。
育成センターの“ユースライブラリー”に所蔵してあるので、是非ご一読ください。
育成センター長 富岡