活動レポート青少年育成センター

  • 掲載日:2013年4月25日
  • 掲載者:shisetsu

【報告】シンポジウム「子ども・若者を支える地域を目指して」

多くの子どもたちが通っている学校。そして放課後や休日に気軽に遊びに行けたり、たくさんの体験ができる場。

それぞれがつながっていたら、子どもたちにとって地域は「居場所」となり「地域で見守られている」と感じることでしょう。特に震災後、地域で顔の見える関係づくりの重要性が見直されています。一方、気持ちはあっても制約などにより、なかなか学校と地域活動の連携が上手くいかない、という声が聞こえてきます。

本シンポジウムは、3つの活動報告を受け「身近な大人が子ども・若者を支えること」や「地域活動のこれから、学校への期待」等について地域活動者やPTA、行政・学校関係者など約70人が考えました。

シンポジウム「子ども・若者を支える地域を目指して」

報告者(パネリスト)は、学校を拠点とし、子どもたちを巻き込んだ地域交流イベントを企画・実施している学生の嶋原さん、自治会や活動団体・NPOなど活動における所属の垣根を超え、中学生の大人との顔の見える関係づくりを行っている地域組織の松岡美子さん、そして学校を拠点に地域とともに放課後の居場所づくりを行っている山口まき子さんの3人です。

  • 平成24年12月15日(土)14:00~17:00 実施 於:横浜市青少年育成センター第一研修室

【パネリスト(50音順)】

  • 嶋原とも子さん(つつじが丘小学校地域交流イベント2012年度実行委員長/駒沢大学3年)
  • 松岡美子さん(十日市場中学校地域交流事業実行委員会世話人/緑区子育て支援拠点「いっぽ」施設長)
  • 山口まき子さん(権太坂小学校放課後キッズクラブ主任指導員/NPO法人権太坂キッズサポート副理事長)

【コーディネーター】

  • 久田邦明さん(神奈川大学講師)

活動のきっかけや、学校との関わり、活動ができている要因や課題等について報告を受けた後、参加者を交え質疑応答や意見交換を行いました。

「学校と地域とが手を携えて活動する知恵はある?」という質問には、パネリストからは「生徒の校外活動には制約がある。学校が喜んで協力できることを考えなくてはいけない。『やってほしい』『協力してほしい』だけではダメ。地域はこの部分ができる、学校ならこの部分ができる、ということを互いにすり合わせていくこと」との意見が出ました。そして、「最後は信頼関係が重要」ということでした。

また、パネリストのそれぞれの活動や活動を支える周囲の大人たちが集まった“きっかけ”や”継続”のポイントは、口を揃えて「キーパーソンの存在」とのこと。キーパーソンとなる人を地域や学校でいかに見つけられるか、また協力してもらえるかが鍵となりそうです。

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最後に、パネリストからこれからの活動の展望や、学校との連携について伺いました。

山口さんは「教員は異動があるが、地域の大人はずっとそこにいる。学校と連携しながら、自分たちのできることや役割を果たしていきたい」。嶋原さんは「支えられるだけの存在でなく、若者も大人たちと一緒に支え合える地域をめざしていきたい」。そして松岡さんは「地域と学校、ともに子ども・若者の成長を喜び合える存在として手を携えていきたい」と話しました。

また、コーディネーターの久田先生は「あちこちで子ども・若者を支える活動がされているが、子どもたちの生活基盤は依然として厳しい。子ども・若者を育てるには1~2年ではできない。10~20年のスパンで考えていく必要がある。学校を支える活動は地域の中での“暮らし”のひとつとして考えていきたい。継続していくことが大切。継続できるための知恵を絞らなければいけない」と、結びました。

 

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「地域」といっても人それぞれでイメージが異なります。また、「身近な大人」のイメージをつかんでもらうために、参加者にも「地域」「子どもの頃に世話になった大人」を書いてもらいました。それぞれの思い出が詰まったエピソードが伺えました。(N)

シンポジウム シンポジウム ← 参加者が記入した「地域」のイメージ

【”地域”のイメージや感想】*抜粋

  • お祭りでお神輿かついで回るところ
  • 小さい頃、地域でのお祭りや子ども会でのお泊り会がよく行われていたので、何かイベントの行われる集団というイメージ
  • みんなが自分の立場だけではなく、周りの人たちの立場を少し考えてくださればあたたかい地域ができると思います。多くの方々があいさつできる関係がいいですね。
  • 地域=「田舎」を思い浮かべます。「皆で助け合って生活している」イメージがあります。近所の人たちが皆で子育てし、困ったことがあれば、皆で力を合わせる、都会ではそのようなことがあまりないですね。なので、今日のテーマはとてもよかったです。都会でも皆で子どもたちを守ったり、助け合える関係がつくられるといいです。そして、助けてもらった、守ってもらった子どもたちが次は「自分の番」になり、地域でお手伝いができるよう、途切れることなく「いい地域」にしていけるといいです。

【子どもの頃に世話になった大人】*抜粋

  • 同じマンション内で習っていた習字教室の先生。悩み相談等してもらっていた。
  • サッカー少年団の監督やコーチ!!サッカーだけでなく、礼儀や態度など様々なことを指導してくれた。
  • 引越してきたので、地域とのかかわりが少なかったと思う。近所の友だちのお母さんとあいさつするぐらいでした。学校に入り、先生が接する大人でした。社会人になって、やっといろいろな大人と接することが出来ました。
  • 近所のオジちゃんオバちゃん。共働きの母のかわりにオヤツをつくってくれたり、忙しい父の代わりに虫捕り、竹馬など一緒にやってくれました。
  • 一緒に遊んでくれた近所の大人。釣りの仕方、将棋や囲碁のやり方、野山にある食べていい物・悪い物を教えてくれた。
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